祭りの夜に



データによると、とある地方の祭りの一コマを、大学で写真を専攻している学生が撮ったものである (いわゆる“素人”が撮ったものではないということである)。 明らかに不自然な発光体が写真中央に写し出されている。

個人的な見解だが、この写真が“人魂”系写真の最高傑作であると思っている。 発光体そのものの大きさや形状からして“人魂”という言葉がしっくりくるのである (画面一杯縦横無尽に走る発光体も凄いが、少々系統は違うと思う)。 また発光そのものが相当強いということが画面から見て取れる。 しかも画面全体のブレがないので、シャッタースピード以上の速さで何かが飛んでいったとしか 考えられないのである。どう見間違えても「子供達が持っている提灯の明かりである」と 言い張ることには無理があるだろう(子供達の提灯にはこれほど強烈な灯りはない。 なぜなら彼女たちの持っている提灯は別途ちゃんと写っているからである)。

その後の調査によると、この写真が撮られた場所の近くに住む人が、 この時間帯に亡くなっていることが判明している。そのような事実の補足がなくとも (むしろ取って付けたようで却って白々しい印象すら与えかねない)、 この写真は非常に貴重な“人魂”写真として銘記されるべきであろう。



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