ちぎれた片袖



昭和16年8月に他界した、父の妹(享年18歳)のポートレートである。 なぜか羽織の片袖がちぎれ、下に着ている着物が完全に露出している。 当時の状況を考えると、このような写真撮影では間違いなく晴れ着を着て撮るはずである。 故意に片袖が裂けた羽織を着るようなことはしないだろう。

この鑑定に関して、中岡氏は「心霊科学的説明が出来ない」として、 最終的な結果を出せずにいる。このようなことは異例中の異例であり、 この写真がそれだけ珍しいケースであるという証拠にもなっている。 本来あるべきものが写らない現象は概して“先祖霊からの警告”であるとされる。 もしかするとこの被写体の女性の薄幸と何らかの関連性があると推測できるかも知れない。 しかし、このように衣服だけが写らないという現象を、 身体の一部が切断されたように消えるケースと一緒に考えるのは無理があるのかも知れない。 とにかく“不思議な写真”としか言いようがない。



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