接写された顔



和歌山県の那智の滝で撮られたという心霊写真である。 一見白いもやが画面上にかかっているだけのように見えるが、 実は巨大な顔が写真の画像いっぱいに写っているのである。 特に太い眉と黒目(これは死霊特有の白目の部分がないものである)が鮮明に写っており、 間違いなく人間の顔の輪郭となっている。

画面一杯に写される霊の顔というジャンルができるのではないかと思うほど、 この種の写真の数はそこそこある。 しかもこの種の写真に写る霊は明瞭に顔であると判断できるものがほとんどである。 そのため“二重写し”の疑いをかけられるものが多い。 だが、常識的に考えて、ここまでアップで顔を撮ることは多分ないであろう (というよりも、望遠レンズの機能などを使わないと、近づきすぎて顔がぼやけてしまうはずだ)。

この種の写真を見ていていつも思うことなのだが、このようにして写真に写った霊の目的は何だったのだろう。 偶然カメラの前を横切ったのか、それともこのような構図で写真に収まりたかったのだろうか。 考えれば考えるほど、この種の写真の持つ不気味さが際立ってくる思いがする。



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