非常に古い写真である。しかし、いくら古いからといってこの写真の写り方は異常である。
中央であぐらをかいている人物は完全にピンぼけ状態である。
ちょうど彼の後ろから顔を覗かせている人物あたりにピントが合っているのは間違いない。
ではただのピントが外れた写真(といっても前の人物の顔がここまで不鮮明になるのは不自然である)
であると判断するのは早計である。あぐらをかいている人物の手前に置かれているお膳に注目して欲しい。
お膳に置かれた器の輪郭は鮮明である。
つまりこの写真で完全にピンぼけ状態になっているのは、中央の人物の周辺だけなのである
(そしてもう一人、中央の人物の真上にいる給仕係の女性の顔も輪郭だけである。
ただしこれはエクトプラズムによる可能性が高い)。
そして一番異様なのは、このピンぼけになった人物だけがカメラの存在を全く無視するように座っている点である。
鑑定によると、この霊はまだ完全な死霊ではなく、死の間際に現れたものらしい。
多分この写真に写っている人たちと一緒にいたいという強い気持ちが、この場に出現した目的であると思う。
もしこの人物が特定でき、さらにこの写真を撮った段階で生きていることが確認できれば、
この写真はさらに貴重な資料となることは間違いない。
|