菊と遺影



昭和58年に自宅で撮られた写真。 鉢植えの菊の花を写したところ、中央部分にワイシャツ姿の男の姿が写っていた。 一見二重写しのようにも見えるが、問題の人物の部分が枠で仕切られているようになっており、 その枠外には全く二重写しの痕跡がない (二重写しの場合、このような一部分だけが切り取られるような形で取り込まれることはあり得ない)。 しかも二重写しではあり得ないことであるが、 この人物の姿と並べられた菊との間で遠近法が成立しているのである (男性の画像は、一番手前の菊よりは奥にあり、一番奥側の菊よりは手前にあるのがわかる。 ちょうど菊の花に囲まれた中央に位置している)。 心霊写真というものは大体、遠近法を無視したことによって怪異な写真であると認識されるのであるが、 このケースは遠近法が正しく確認できるために却って怪異を際立たせている珍しい例である。



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