浮かび上がった手首



データによると昭和59年8月30日に撮られたものである。 野外のコンサートの様子を撮ったものであるが、真正面に“手”が写し出されている。 誰のものかわからない手というよりも、 手首から切り取られた手はまさに空中からいきなり飛び出してきたという印象を与える。 そしてあまりに鮮明な輪郭であるがゆえに、二重写しの可能性すら考えることができない。

もし仮にこれがトリックであるとすれば、紙で“手形”を作成し、 何らかの形で取り付けたぐらいだろうか (この手が非常に平板でのっぺりとした印象があるため。カラーで見ればまた印象が変わるかもしれない)。 にわかに信じがたい写真の一種であるがゆえに、どうしてもトリックの可能性を探りたくなるのだが、 却ってその突飛な状況に信憑性を感じるところも多い。 それにしても、この手の持ち主は一体誰なのだろうか?



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