あまりに鮮明な写真であるため、合成写真ではないかと考えてしまうほどのものである。
二人の男性の背後にピッタリとくっつくようにして立っている、サングラスの男の下半身は完全に消えている。
よく見るとオレンジ色のシャツだけは完全に見えており、
下半身部分だけが切断されたようになっているのがわかる。
そして注目すべきは、前の二人には影があるのだが、この男性には影がない。
まさに不思議だらけの写真なのである。
だが、最も不思議なことは、前の二人以外にこのプールサイドには誰もいなかったという証言である。
つまりこの背後の男性は、生身の人間ではなく、霊体であるというのである。
下半身がない、影がないにせよ、あまりにも鮮明な身体の輪郭と、サングラスと帽子という派手な服装から、
てっきり生身の人間の一部分が切断された不思議写真であると思った人も多かったかもしれない
(かく言う私のその一人であるが)。
だが霊体であるとみなした場合、帽子とサングラスが輪郭をぼやけさせているのと同じ効果
(特にサングラスは目を覆うという点で、はっきりとした表情を見せない霊の意思に適しているだろう)
をもたらしていると気付くだろう。
前の二人と対照的な無表情さまでが恐怖感を増幅させているように感じてしまう。
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